実は薄毛対策の観点でお話すると、トリートメントを極力しないほうが頭皮に負担をかけず過ごせます。しかし、シャンプーだけだと髪の補修が足らずどうしてもバサついてきますよね。
この記事では、大手化学品メーカー花王株式会社の新ブランド「melt(メルト)」から発売されたトリートメントが、頭皮に極力負担をかけない理由と使用感のメリット・デメリットを解説します。薄毛・抜け毛が気になるあなたにとって、トリートメント選びの参考にしてください。
トリートメント選びのポイント
頭皮負担を気にするなら、選び方のポイントは1つです。それは柔軟成分である陽イオン界面活性剤が、第4級アンモニウム塩か第3級アミン塩かの違いです。もっと簡単にいうと、「〇〇クロリド」が主成分に入っている場合は避けた方が賢明です。第4級アンモニウム塩に分類される「〇〇クロリド」は、柔軟力が高い反面で肌刺激が強いものが多いのが特徴です。
オススメの柔軟成分
オススメしない柔軟成分
第3級アミン塩は、柔軟力は下がりますが肌刺激も弱いため、頭皮への負担が減らせます!さらに、第4級アンモニウム塩と比べて環境にも優しいのが特徴です。
基本情報
|製品名|(melt)メルト モイストトリートメント|480ml
|全成分|水、ステアリルアルコール、ジメチコン、DPG、ステアロキシプロピルジメチルアミン、ヒマワリ種子油、加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解シルク、加水分解コラーゲン、加水分解コンキオリン、ジラウラミドグルタミドリシンNa、ホホバ種子油、ヒアルロン酸Na、ラノリン脂肪酸、ビスメトキシプロピルアミドイソドコサン、乳酸、セリン、プロリン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、バリン、トレオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、ニオイテンジクアオイ油、イエライシャン花エキス、セージ葉エキス、ユーカリ葉エキス、センチフォリアバラ花水、グリセリン、イソステアリルグリセリル、リンゴ酸、アモジメチコン、ポリグリセリン-3、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油、セテアレス-7、セテアレス-25、ビスセテアリルアモジメチコン、ポリクオタニウム-39、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸Na、BG、PCA、PCA-Na、乳酸Na、エタノール、ベンジルアルコール、香料
|使用上の注意|
●頭皮に傷、湿疹等異常のある時は使わない●刺激等の異常が出たら使用を中止し、皮フ科医へ相談する●目に入らないよう注意し、入った時は、すぐに充分洗い流す●高温になるところや直射日光のあたるところには置かない●子供や認知症の方などの誤飲等を防ぐため、置き場所に注意する
|発売日|2024年04月20日|
|販売元|花王株式会社|
|価 格|通常1,760円(税込)|
休息美容 休みながら美しく
オススメ度
項目 | 評価 |
---|---|
柔軟成分 | |
保湿成分 | |
補修成分 | |
育毛成分 | |
コスパ |
①柔軟成分
ステアロキシプロピルジメチルアミンは、冒頭で説明した「第3級アミン塩」の陽イオン界面活性剤です。第4級アンモニウム塩に比べ高価な成分で、肌刺激が少なく環境に優しい成分です。
ポリクオタニウム-39は、柔軟効果を高めたり、帯電防止の効果に使われます。第4級アンモニウム塩の重合体のため、化粧品には3%までの濃度制限があるようです。
主成分に第3級アミン塩を使用した市販のトリートメントは数少ないです。これだけでも薄毛が気になる方は、選ぶ価値ありです!
②保湿成分
ジメチコンは、ツヤ出し剤や撥水剤の効果があります。塗布すると薄い保護膜を形成して肌を保護するとされています。肌への浸透度が低いため、軽い保湿効果も期待できます。
DPG(ジプロピレングリコール)、BG(ブチレングリコール)は、保湿効果と静菌作用があります。
ホホバ種油は、皮脂膜を形成して、水分保持をもたらします。
グリセリンは、肌や髪に高い保湿効果を与え、しっとり感や光沢感を与えます。
ポリグリセリン-3は、花王独自の成分で、くせ毛をまとめやすくする効果が期待できます。
ヒアルロン酸Naは、ヒアルロン酸をナトリウム塩にした成分です。優れた保湿力があり、肌の内部に水分を保持する効果が期待できます。
乳酸と乳酸Naは、温室や湿度による変化が少なく、優れた保湿効果を与えてくれます。
ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油は、保湿力が高く、肌のうるおいを保ちつつ、柔軟効果が期待できます。
PCA-Na(ピロリドングルタミン酸ナトリウム)とPCA(ピロリドングルタミン酸)は、アミノ酸系の保湿成分です。角質層に水分を保持する効果が期待できます。
髪の保湿成分もリッチに配合されている点は、さすが大手メーカーの花王です。
③補修成分
加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解シルク、加水分解コラーゲン、加水分解コンキオリン、などはタンパク質成分です。髪は8割がタンパク質でできており、これらの成分により髪の補修効果が期待できます。傷んだ髪の毛髪内部まで成分を浸透させるため、加水分解して微細化することで、穴が開いた部分に吸着して補修してくれます。特に、加水分解ケラチン(羊毛)が最も優れたダメージ補修成分と言われています。
ジラウラミドグルタミドリシンNaは、別名ぺリセアという界面活性剤の一種です。成分の浸透を引き上げる効果があり、加水分解された補修成分の効果を引き上げる働きがあります。これらの成分により、さらさらツヤ髪も目指すことができます。
ラノリン脂肪酸も、花王が開発した成分です。毛髪本来の柔らかさを取り戻してくれます。
ビスメトキシプロピルアミドイソドコサンは、セラミドESと呼ばれるもので毛髪本来のバリア脂質成分です。
セリン、プロリン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、バリン、トレオニン、ヒスチジン、フェニルアラニンの11種類のアミノ酸成分も補給できるので、ダメージ補修として優秀です。
イソステアリルグリセリルは、花王独自の成分です。「ヒートアクティブ効果」というドライヤーやアイロンなど、熱が加わったときに髪を柔軟化して扱いやすくする効果をもたらしてくれます。
アモジメチコンは、髪のキューティクルを整えながら皮膜で保護して、サラサラな髪にしてくれます。
ビスセテアリルアモジメチコンは、髪に柔軟性とサラサラ感を与え、髪表面のキューティクルが保護されることで、枝毛や切れ毛を防ぎダメージヘアの改善が期待できます。
地肌への負担を抑えつつ、髪の補修成分が贅沢に配合されています。シャンプーばかりで、ややギシギシしていた私の髪もサラサラにしてくれました。
④育毛成分
ホホバ種子油などは、保湿効果だけでなく、紫外線などから肌や髪を守るバリア機能と抗炎症作用もあります。
ニオイテンジクアオイ油(ゼラニウム製油)は、皮脂のコンディショニング剤として使用されることがあります。また、甘いローズを思わせるフローラルな香りはリラックス効果を与え、ストレスや不安の緩和をもたらしてくれます。
イエライシャン花エキスは、ユリに似た深い香りでアロマテラピーや香水の原料に使用されます。
セージ葉エキスは、皮脂腺の働きを正常化し、皮脂分泌を減少させます。また、肌荒れ防止と血行を促す効果も期待できます。
ユーカリ葉エキスは、肌の潤いと保つセラミドの成分を促進し、アンチエイジング効果が期待できます。抗菌効果や血行促進効果もあるため、肌荒れ防止と消炎にも効果があります。
センチフォリアバラ花水は、保湿作用だけでなく、抗酸化作用、抗菌作用、血流改善などエイジング効果が期待できます。
トリートメントそのものが、頭皮に負担をかけるため育毛成分の観点で、星を少なくつけています。しかし、ゼラニウムの香りが与えるリラックス効果は、まさに極上です!
⑤コスパ
第3級アンモニウム塩だけでなく、花王独自の成分もたくさん配合されています。この価格で頭皮の負担が少ない上に、ふんわりと柔らかな仕上がりはメルトモイストトリートメントでしか味わえません。
トリートメントの使用感
手触りは、ややしっとりとした感じです。毛先にもつけやすく、髪質を選ばずに使えそうです。ゼラニウムとミュゼの香りも甘すぎず、男性の私でも、気にせず使えるくらいほんのりと上品な香りを楽しめます。ゼラニウムの香りが苦手じゃなければ、安心して使えると思います。
メリット
デメリット
市販トリートメントでも、頭皮負担を気にせず使えるのは嬉しい限りです。
ドライヤー後の仕上がりも、髪がまとまりやすくてよい感じです。
正しいトリートメントの使い方
トリートメントの使い方や注意点をまとめた記事を用意しました。選び方だけでなく使い方もマスターして薄毛対策を一緒に頑張りましょう!
トリートメントの使い方を間違えるとハゲる⁉薄毛対策の観点でトリートメントの正しい使い方と選び方を解説!
まとめ
頭皮への負担を考えて作られた市販のトリートメントは、まだまだ数が少ないです。その中で、保湿・補修成分もリッチに配合されているメルト モイストトリートメントは、花王の商品・コンセプトのこだわりを感じる一品です。ちなみに、実は満足しているのは私だけでないんです。妻も愛用しはじめ、毎日嬉しそうに使っています。男性女性の隔たりなく、使えるトリートメントだと改めて実感しました。
私のような薄毛を気にしていて、頭皮にあまり負担をかけたくない。でも、髪のギシギシも気になる方にはとてもオススメです!ぜひ、一度試してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。この記事が、あなたのトリートメント選びと薄毛対策の一助となれば幸いです。